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歯周病の恐ろしさ
歯周病は歯だけの病気ではない
最悪の場合は抜歯しないといけなくなる歯周病ですが、実は歯のトラブルだけに留まりません。最近は歯だけでなく、体全体の健康にも影響があると考えられています。
歯以外にも影響を与える歯周病
糖尿病の方は歯周病になる確率が2倍以上高いと考えられています。妊婦にも悪い影響を与えることが分かっています。歯周病患者の妊婦は、低体重児や早産のリスクが7倍高くなります。
歯周病の治療
歯周基本治療
初期の歯周病の治療は、プラークと歯石を取り除く「歯周基本治療」から始まります。ブラッシングにあたるプラークコントロールと、歯科医院で行われる歯石取りにあたるスケーリング・ルートプレーニングです。
ブラッシングの延長線上
歯周基本治療は、ブラッシングの延長線上です。歯周病が悪化することで深くなった歯周ポケットに専用の器具を差し込み、溜まったプラークや歯石を掻き出します。
歯周外科治療
フラップ手術
歯周基本治療で手遅れな場合は、フラップ手術などの「歯周外治療」を行います。これはプラークや歯石が溜まった部分の歯ぐきを切開し、直接取り除いてから縫合する外科的治療です。
フラップ手術の範囲と時間
フラップ手術の手術範囲は、抜歯手術よりわずかに広い程度です。手術時間は患部の状態によって変わります。数本程度なら2時間ほどで終わり、入院の必要はありません。
歯科組織の再生治療
エムドゲイン法
エムドゲインは、患部に特殊なタンパク質を塗ることで、歯周病で失った歯周組織を再生させる治療法です。厚生労働省が2002年に認可されました。約40カ国で20年以上使われ続けており、副作用も少なく安全性が高い再生治療です。
リグロス法
リグロスには、細胞を増加させる成分が含まれており、歯周病で失った歯周組織を再生させることができます。2006年に保険適用された再生治療で、医科でも火傷や床ずれの治療に使われています。
GTR法
GTR(Guided Tissue Regeneration)とは「組織再生誘導法」の意味です。歯周病の進行を抑えるだけでなく、歯周組織を再生させる治療法です。歯周ポケットに膜を作り、外から歯肉が入らないようにすることで、膜下の歯周組織をゆっくりと再生させます。
歯牙移植(歯の移植)
歯牙移植について
歯牙移植とは
歯牙移植とは、加齢や病気、事故などで歯を失った時に、親知らずなどの余っている歯を欠損部分に移植する方法です。「欠損部分の顎の骨の量が十分にある」「移植する歯が健康」「移植先の歯根の形が単純」などの条件を満たす必要がありますが、これらをクリアすれば入れ歯やブリッジのような人工物にはない安定感や、自然な咬み心地を得ることが可能となります。また、自分の歯を移植するので拒絶反応が起こりにくく、抜歯から移植まで同じ歯科医院で行えば保険適用で移植することができます。
歯牙移植のメリット
- 入れ歯やブリッジのような人工物にはない安定感が得られる
- 歯根膜も一緒に移植するので、自然な咬み心地が得られる
- 自分の歯を移植するので拒絶反応が起こりにくい
- 抜歯から移植まで同じ歯科医院で行えば保険が適用される